本書は物理学について、文系の方でも理解できるように説明した本です。
計算・公式といったものは一切なく、図もあまりないので、読み物として物理学にふれてみたい方におすすめです(^^)
私も文系出身ですが、十分楽しめました!
本書の目次
内容をイメージしやすいよう、目次の大見出しだけ載せておきます。
- 物理学で世界の見方がわかる
- 物理学者の正体
- 空の上の物理学
- 私たちは何を見ているのか――光の話――
- すべては粒子でできている――素粒子、原子、分子の世界――
- 時間はいつでも一定か――相対性理論を考える――
- 意識が現実を変える?――量子論の世界――
そして、以下のような私たちが日常で体験する現象をもとに解説しています。
・メールはどうして届くのか
・どうして雲は落ちないのか
・なぜ空は青く、夕焼けは赤いのか
・GPSの仕組み
興味深かった話
ここからは、特に私が面白いと感じた話を紹介します!
火傷は分子の運動の仕業?
なぜ火傷をするの?と聞かれたときに思い浮かべる理由は、単純に「なにか熱いものに触れて皮膚が損傷を負ったから」みたいな感じですよね?
これを物理学の観点から答えると、「熱いものに触れたことによって分子の振動が激しくなり、耐えきれなくなった結果、細胞が破壊されてしまうから」なんですね。
今後、もし火傷した際にこう言えたら理系っぽくてかっこいいですね(^^)
「うわ、分子の振動が高まりすぎて細胞が壊れた(._.)」
ビルの高層階では時間がゆっくり進む?
アインシュタインの「相対性理論」という言葉は誰しも聞いたことがあるかと思いますが、具体的にどういった理論なのかについて把握している方は多くないかもしれません。
さらに「相対性理論」は「一般相対性理論」と「特殊相対性理論」に分けられるのですが、本書ではこれらをわかりやすく説明しています。
そしてこれらを踏まえた、「ビルの高層階では地上に比べて時間がゆっくり進む」という現象や、ワープ・タイムマシンの実現性などの解説が興味深かったです(^_^)
「観測するかしないか」で結果が変わってしまう「量子学」の世界
詳細は省きますが、二重スリット実験で電子を一つ飛ばした際に、「観測していない」ときには波のように電子がふるまいながら飛ぶのに対し、観測装置をセットし「観測する」と、粒のようにふるまうという現象がみられるのです。
まるで電子が、自分はいま観測されているかどうか認識しているかのようですね。
このように「量子学」の世界では、私たちの常識ではありえないことが起こりうる可能性を秘めています。
たとえば、ボールが壁をすり抜ける可能性があると聞いても信じられないですよね?
しかし「量子学」では、すり抜ける可能性はかなり低いがゼロではないのです。
そして、「無数のパラレルワールドが存在する」というファンタジーな話にまで発展していくので、物理学に対する認識が本書でけっこう変わりましたね(・ω・)ノ
まとめ
私は文系出身であり、本書の内容を理系の方は高校で習うのかどうか判断がつかないので、理系の方はもしかすると既知の内容があるかもしれません。
ただ、文系出身で、物理学に全く触れてこなかった方には興味深い内容がたくさんあるかと思いますのでおすすめします(^_^)
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