突然ですが、以下の共通点をそれぞれ答えられますでしょうか。
・「信号機」と「特急の停車駅」
・「経理業務」と「スポーツ審判」
・「コピー機」と「エレベーター」
・「タクシー」と「土産物屋」
一見、どの組み合わせも関係がなさそうに見えますよね。
これらの共通点を見つけるには、「メタ」の視点が必要になります(・ω・)ノ
本書は、「メタ思考」を鍛えることで発想力や問題解決能力の向上を目的とした本になります!
「メタ」とは
「メタ認知」「メタ発言」といった言葉を聞いたことがありますでしょうか。
この「メタ」という言葉には、物事を一つ上の視点から客観的に見てみるという意味があります。
「メタ認知」の例
たとえば、あなたは忙しすぎててんてこ舞いになり、焦っている状態であると仮定しましょう。
そんなときに、幽体離脱したかのように自分の後頭部を斜め上から眺めている光景を想像し、「あー、今の自分めっちゃ慌ててるな~」と、客観的に自分自身を観察することで、焦らず冷静になれるという効果があります。
この、俯瞰して客観的に自分自身を認知することを「メタ認知」と言います。
「メタ発言」の例
漫画やアニメのキャラクターが、自分のいる世界がフィクションであることを認識しているような発言がときどきありますよね。
・「僕が大人になったらこの漫画は終わりじゃないか!」
・「勝ったッ!第3部完!」
など
つまり、フィクションの世界よりひとつ高次元である読者・視聴者の視点からみた発言ですね。
こういった発言を「メタ発言」と言ったりします。
「メタ思考」を鍛える意義
大きく3つの意義があります。
成長するための「気づき」を得られる
いわゆる、ギリシャの哲学者ソクラテスが唱えた「無知の知」ですね。
「自分が”知らない”ということを知る」ことが、知的な成長の第一歩となるわけです。
思い込みや思考の癖から脱する
「自分の考えが正しい」と決め込んで疑わないでいると、視野が狭くなってしまいますよね。
さらにやっかいなことに、その「視野の狭さ」自体に気づくことが難しくなります。
自らの視野を広げて成長するためには、自分を客観的に眺め、常に自分自身の価値観を疑ってみることが重要なんですね。
創造的な発想ができる
本書では、メタの視点に立つ方法を以下の2つ解説しています。
・「なぜ?」と問いかける
・抽象化する
この2つの方法でメタの視点に上がり、アナロジー思考によって斬新なアイデアを生み出す発想につなげることができます。
本書の特徴
本書は大きく以下の4つの章に分かれます。
・ウォームアップ編
・Why型思考のトレーニング
・アナロジー思考のトレーニング
・ビジネスアナロジーのトレーニング
この中で、
・Why型思考のトレーニング
・アナロジー思考のトレーニング
を簡単に紹介します。
Why型思考トレーニング
Why型思考とは、「なぜ?」を突き詰めてより高次の世界(メタの世界)を目指す思考法です。
ここでは演習問題とその解説に分かれています。
その演習問題の内容とは、「ある要求に対して以下の3つの場合を考える」というものです。
①「そのまま」対応したらどういう解決策が考えられるか
②依頼主の「心の声」(Why=上位目的)は何だったのか
③Whyに応えるためのより良い解決策は何か
これらの問題の中には、私だったら言葉通り「そのまま」対応しかねないものもあったので、ギクッとしてしまいました(;’∀’)
アナロジー思考のトレーニング
アナロジー思考とは、類似のものから推論する思考法のことです。
冒頭で紹介した、一見関連がなさそうにみえる2つの共通性を見つける問題は、このアナロジー思考を使って考えます。
これまでに斬新なアイデアで成功を収めた人たちは、この思考法をおそらく使っていたと思います!
下記の本でもこの思考法は紹介されていました!
まとめ
このメタ思考を自由に使えるようになると、きっと世の中のあらゆる物事の見え方も変わってくると思います。
「今までこれが正しいと思ってたけど、こういう考えもアリだなあ」
「コピー機とエレベーターって全然違うけど、ビジネスモデルの構造は一緒なんだなあ」
といった具合で(・ω・)ノ
新たな「目」を手に入れたい方は、ぜひご一読してみては(´▽`)
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